子育て

ドイツのなまはげ?!子供たちが怖がる『ブラックサンタ』の正体にせまる

毎日「止まったら死ぬの?」と思うほど走り回ったり、唐突に戦いだしたりとせわしない幼稚園男子たち。
もめ事が起きた際子供同士で「今度やったら先生に言うからな!」といった脅し文句を使う様子に、「おお、あんなことを言うようになったのかー」と関心することも。

そんな彼らが最近よく口にする

「そんなんしたら『ブラックサンタ』来るで!」
という脅し文句。『ブラックサンタ』???
しかもその『ブラックサンタ』という単語が出たとたん明らかにその場の空気が変わり、どの子もピタッと悪いことをやめるんです。

子供たちをここまでビビらせる『ブラックサンタ』って何者?と気になったので調べてみました。

『ブラックサンタ』の正体はサンタさんの家来!?

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さっそく『ブラックサンタ』と検索してみたところ、『クネヒト・ループレヒト』のWikipediaにたどり着きました。誰???人の名前???

クネヒト・ループレヒト(独: Knecht Ruprecht)は、ドイツの伝統的な風習における、聖ニコラウスの同伴者(従者あるいは助手)。聖ニコラウスの日(12月6日)に聖ニコラウスとともに現れ、悪い子供を懲らしめる。よい子にご褒美を与える聖ニコラウスがサンタクロースの原型であることから、これと対比して「黒いサンタクロース」などとも呼ばれる。

クネヒト・ループレヒト-Wikipediaより引用

『クネヒト(Knecht)』は「従者」「召使い」という意味合いのドイツ語。『ループレヒト(Ruprecht)』は名前です。
つまり、サンタさんの家来であるループレヒトさん=ブラックサンタということですね。
サンタクロースに家来がいるなんて初耳です。本場ドイツのクリスマス、なかなか奥が深い…!

『ブラックサンタ』の怖いおしおきの内容

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『ブラックサンタ』という単語を耳にした瞬間明らかに緊張が走る子供たち…!
親としては「『ブラックサンタ』どんだけ怖いねん」と気になりますよね。(笑)
わが子・ネギタロに「『ブラックサンタ』は悪い子にどんなことするの?」ときいてみました。その回答を要約すると、

  • 大事なおもちゃを隠す
  • どこか遠くに連れていかれる

だそうです。
うーん、幼稚園児にはこれは一大事ですね。(笑)

クネヒト・ループレヒトの伝統的な振る舞いは、子供たちにお祈りができるかを尋ね、「できる」と答えた「よい子」に対してはりんごや木の実、ジンジャーブレッドなどをご褒美として与えるが、「できない」と答えた「悪い子」は灰袋で叩くというものである。(中略)
いたずらばかりする「悪い子」にはクネヒト・ループレヒトがうれしくないプレゼント(石炭の塊や棒や石など)を置いていく。また、ドイツの伝統では、「悪い子」の靴にはキャンディや果物や木の実の代わりに小枝(親が「悪い子を」鞭打つためのもの)が入れられていることがあり、これはクネヒト・ループレヒトのしわざとされている。

クネヒト・ループレヒト-Wikipediaより引用

Wikipediaによると、サンタさんに「この子は悪い子だからプレゼントはやれんな」とジャッジされた場合に、通称『ブラックサンタ』が

  • 灰の入った袋で叩く
  • 石炭の塊や棒や石を置いていく
  • 親が悪い子を鞭打つための小枝を靴に入れる

などのおしおきをするとのこと。
なんだか日本でいうところの『なまはげ』みたいですよね。
ネギタロが言っていたおしおきとは少し内容が違うのは、海外からやってきた『ブラックサンタ』の逸話が日本で広がる際に、より子供が怖がるようなおしおきの内容に変化していったということですかね。

本場の『ブラックサンタ』は黒い服を着ていない

では通称『ブラックサンタ』こと『クネヒト・ループレヒト』はどんな姿をしているのでしょうか?
『ブラックサンタ』という呼び名から、黒い服を着たサンタクロースを勝手に想像していましたが、全然違う予想外の風貌でした。

ふっさふさの長いヒゲを蓄えている点はサンタクロースと同じですが、服装は茶色の地味なローブで、手には竹ぼうきのような長い棒と袋を持っています。
この袋が子供を叩いておしおきする灰袋なんでしょうねきっと。

本場ではサンタクロースがやってくるイベントに『ブラックサンタ』も一緒に参加していますね。
日本ではサンタクロースといえばトナカイとそりがセットというイメージですが、本場では『ブラックサンタ』もそれくらいメジャーな存在であることがうかがえます。

子供が『ブラックサンタ』を知るきっかけになった作品をさがしてみた

ネギタロの通う幼稚園の子供たちには『ブラックサンタ』の存在が浸透している様子。
子供たちが『ブラックサンタ』を知るきっかけになった絵本などの作品があるのではないかと思い、調べてみました。

幼稚園の先生や図書館の児童室で働いている方にもたずねてみたのですが、予想に反して『ブラックサンタ』が登場する作品はひとつも見つけられませんでした。

かろうじて見つかったのはアンパンマン。やなせ先生、さすがです。

このほかに、YouTubeの動画で『ブラックサンタ』が登場しておもちゃを隠すという内容のものがありました。子供たちのあいだで『ブラックサンタ』が知れ渡っているのはこの動画の影響かもしれません。
(小さい子供が登場するキッズYouTuberの動画が個人的に好きではないので、ここでは紹介しません。)

まとめ

子供たちが怖がっている『ブラックサンタ』は実はサンタクロースの家来で、ドイツのなまはげ的存在でした!
鬼や悪魔などの実在しない怖いモノで脅して子供にいうことをきかせるのは教育上あまりよろしくありませんが、子供たちが勝手に『ブラックサンタ』を意識してクリスマスまでは真面目にお片付けをしてくれるというのなら、親としてはありがたいですね。(笑)

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